崔在銀展 アショカの森

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昨日、原美術館に出かけました。崔在銀展を見るためと、「崔在銀×南嶌宏 対談」が行われるから。

崔在銀はさいざいぎんと読みます。ハングルではチェ・ジェウン。

アショカの森ーと題された本展覧会は、崔在銀の日本における初めての個展です。

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崔在銀は1953年ソウル生まれとあるので、たぶん今年57歳。
年齢なんて吹き飛ぶような超すてきな女性です。

対談で初めて拝見した彼女の姿に、すっかり魅了されてしまった私。
少しグレーがかった髪はベリーショートで、真っ白なやわらかい素材の服に
ベージュのストールを肩からはおり、白のスパッツをブーツインして、
とにかくさっそうとしたファッションが印象的。
文化服装学院に通っていたとおっしゃっていたので、納得です。

それからiPad?も使いこなしていて、かっこよすぎです。
私も15年後こんな風に歳をとりたいなあとつくづく思いました。

さて、本展覧会はインスタレーション作品とビデオ作品、
写真作品で構成されています。

原美術館に入ってすぐの部屋は、「アショカの森」。
広くない部屋に古木が斜めに敷き詰められています。
これは、カナダのアーミッシュの家で使われていたものを運び出して、
本展覧会で展示しています。
アーミッシュは現代においてもなお電気を使わない
現代文明からかけはなれた生活をしている民族。
あまり知られていないアーミッシュの暮らしですが、
長年使われていた家の廃材をもらいうけられたのは、
偶然の出会いで運命的だったとご本人は語っておられました。

そんなお話をうかがってこの部屋に入ると、すごく時間というものを
感じられるのではないでしょうか。

作品のエピソードなど1時間30分以上にわたる対談の最後に
ハングルでアショカ王に関する本の一節を朗読されました。
これが私にとってとても良かったです。

理解することより、感じることの大切さ
プリミティブな感性を大事にしたいなあと思いました。

「人間のあらゆる精神的な体験は時間の体験に還元される」(ボルヘス)


崔在銀プロフィール(展覧会パンフレットより)

1953年、ソウル生まれ。76年より東京に在住し、草月流で華道を学ぶ。
84年から3年間、草月流3代目家元、勅使河原宏のアシスタントとなる。
95年には、日本代表の一人として第46回ヴェネチアビエンナーレに出品
するなど、国際展への参加多数。2001年には、映画『On The Way』を
発表し、映画監督としても活躍。

対談からの追記
1986年から「アンダーグラウンドプロジェクト」開始。
世界各地の大地に和紙を埋める活動を行っている。
(開催年不詳)、草月会館のイサムノグチの作品で有名な石庭『天国』にて
大規模なインスタレーション作品展を行う。
13トンの土を入れ、そこに無数の種子をまくことで、会期中に土から
芽がでて成長していき土から緑にかわっていくという作品。
假屋崎省吾にも影響を与えた?
2007年、Lucy and Her Time展をロダン美術館にて行う。

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このページは、Nancyが2010年9月20日 00:54に書いたブログ記事です。

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