2011年1月アーカイブ
東京藝術大学 先端芸術表現科の学部課程・修士課程それぞれの卒業・修了制作展
となる「藝大先端2011」。
横浜のBankART Studio NYKにて1月15日(土)から23日(日)まで開催されました。
本展では若いアーティスト51人による、現代美術、写真や映像、身体表現、音、文章など
様々な表現手法による試みがされています。
力強さとクオリティの高さに驚かされました。
内海昭子
今井明日香の作品。
「光り」を使ってイメージを視覚的に再現することを試みている。
となる「藝大先端2011」。
横浜のBankART Studio NYKにて1月15日(土)から23日(日)まで開催されました。
本展では若いアーティスト51人による、現代美術、写真や映像、身体表現、音、文章など
様々な表現手法による試みがされています。
力強さとクオリティの高さに驚かされました。
内海昭子
今井明日香の作品。
「光り」を使ってイメージを視覚的に再現することを試みている。
「修了作品では、これまで制作の軸にしてきたテーマである「時間」について、
新たな視点を持って考察を深め取り組んだ作品を展示します。
人は様々な偶然の出 合いの中で人生を生き、その偶然が幾度と重なり合うことで
必然となり、そして更には必然が重なることで運命を感じることでしょう。運命という
言葉を前に私 がイメージすることは、巡り巡って引き合わされていく循環の中での
「大きな輪」のようなものです。運命の瞬間やその相関性から受け取れる漠然とした
そのよ うなイメージを具体化することを課題に、本作品では「光り」を使ってその
イメージを視覚的に再現することを試みます。」 (公式サイトより引用)
田中一平の作品。様々な部品が組み合わさり奏でられる自動演奏楽器のような作品。
回転する棒に当たってバウンドするバネの付いた金属片が鉄板に当たって発する
わずかな金属音があちこちから小さく響いてくる。その音の集積がサウンドとなり、
一期一会のライブが空間で繰り広げられている。
「ピアノは人間によって弄ばれ続け、制御され続けた楽器である。
ある種の西洋音楽の方向性に合わせるための音色の制御、音楽そのものに
おける作曲家や演奏家 の経済競争、音楽消費形態の変化によって増大する
聴衆への対応、産業革命前後の技術革新、これらの人間の営みに翻弄され
続けてきた。ピアノを鳴らし切って 震動を解放することが目的である。」
(公式サイトより引用)と語っている。
このロケーションでの展示はまさに開放であり芸術だと思います。
岡田洋坪の「没頭する壺」
松田雄一郎の写真作品。
「古代より現代に続く無垢なる風景を被写体として大型カメラで精緻に記録した」
森、岩といった題材をどこまで覗き込んでも緻密に再現している。
リアルさが、かえって絵をみているような錯覚に陥らせる。
ある種の西洋音楽の方向性に合わせるための音色の制御、音楽そのものに
おける作曲家や演奏家 の経済競争、音楽消費形態の変化によって増大する
聴衆への対応、産業革命前後の技術革新、これらの人間の営みに翻弄され
続けてきた。ピアノを鳴らし切って 震動を解放することが目的である。」
(公式サイトより引用)と語っている。
このロケーションでの展示はまさに開放であり芸術だと思います。
岡田洋坪の「没頭する壺」
松田雄一郎の写真作品。
「古代より現代に続く無垢なる風景を被写体として大型カメラで精緻に記録した」
森、岩といった題材をどこまで覗き込んでも緻密に再現している。
リアルさが、かえって絵をみているような錯覚に陥らせる。
松田唯の「build wear」。
オーガンジーのような生地を立体的に縫製している。
「地図や建物をモチーフにしたり、服とは一見かけ離れた要素を用いて作っています。」
幾何学的な立体が複雑に絡み合ってまるで都市の縮図のよう。
佐藤悠の作品。怪獣のようなユーモラスな形態で、風船のように膨らんだり
収縮したりを繰り返します。子どもが喜びそうな楽しい作品。
オーガンジーのような生地を立体的に縫製している。
「地図や建物をモチーフにしたり、服とは一見かけ離れた要素を用いて作っています。」
幾何学的な立体が複雑に絡み合ってまるで都市の縮図のよう。
佐藤悠の作品。怪獣のようなユーモラスな形態で、風船のように膨らんだり
収縮したりを繰り返します。子どもが喜びそうな楽しい作品。
揚妻博之
千吉良麗
出展者:田中一平、下村千成、馬替夏美、西村伊央、今井明日香、内海昭子、野口蓉子、西原尚、揚妻博之、千木良麗、松田雄一郎、加藤久美子、松田唯、岡田洋坪、牧口英樹、大坪晶、山下祐人、山口実加、ビュフ・ニコラ、呉弦佑、笹川治子、佐藤悠、長谷川太論、衣笠木乃美、岡本想太郎、及川潤耶
出展者:田中一平、下村千成、馬替夏美、西村伊央、今井明日香、内海昭子、野口蓉子、西原尚、揚妻博之、千木良麗、松田雄一郎、加藤久美子、松田唯、岡田洋坪、牧口英樹、大坪晶、山下祐人、山口実加、ビュフ・ニコラ、呉弦佑、笹川治子、佐藤悠、長谷川太論、衣笠木乃美、岡本想太郎、及川潤耶
今年も現代アートで幕をあけました。
森美術館は1日からオープン。
ということで、小谷元彦展「幽体の知覚」を見て参りました。
数多くの国際展に参加してきた小谷さんのこれまでの集大成ともいえる
本展覧会。非常にバランスよく構成されていたと思います。
まず初期の作品として
つぶしたラズベリーを両手に持った少女を上空から撮影したシリーズ
"ファントム・リム"(1997年)や、
オオカミの頭が両袖になった毛皮のドレス
"ヒューマンレッスン(ドレス01)"(1996年)、
髪の毛を編んで作られたドレス"ダブルエッジド・オブ・ソウト(ドレス02)"(1997年)
、"フィンガーシュバンナー"(1998年)など。
平原綾香に"ヒューマンレッスン"を着て
紅白でJupiter歌ってほしいなあ...なんて。
体験型の大型インスタレーション「インフェルノ」(2008-2010)
四方を滝の流れる映像に囲まれる空間に身を置きます。
床と天井はミラーになっていて、まるで滝壺に体が浮いているような
感覚になります。しばらく立っていると、徐々に不安定な精神状態に
なってきて、私は気分が悪くなりました。体験する際は体調にご注意。
それから、ダ・ヴィンチの発明品のような作品もありました。
海を漂うためにつくられた巨大な円盤状のスカート。
木調のドレープが美しく、18世紀の貴婦人のスカートを思わせます。
鉄のくさびのような金具で腰に固定して大海を漂うという想定の作品です。
延々と続く地平線を自由の奪われた身体で漂い続け、究極の精神状態へと
いざなうという、なんともおどろおどろしいコンセプトのものです。聞くだに怖い。
美と痛みは共存するようです。
近年の作品では"ニューボーン"シリーズ、昨年メゾンエルメスで開催された
Hollowに出品された"ホロウ"シリーズの展示が圧巻。
個人的には木彫"SP4 ザ・スペクター"(2009年)がすばらしい。
これだけダイナミックな内容の小谷ワールドを見る機会はそうないと思います。
関連記事
森美術館展示風景↓
http://www.flickr.com/photos/moriartmuseum/sets/72157625559638898/detail/
http://public-image.org/interview/2010/12/21/motohiko-odani.html
http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_25012/pid_1.html
これは六本木ヒルズ東京シティビューからの元旦の眺めです。左にぼんやりとですが東京スカイツリーが映っています。東京タワーと東京スカイツリーと1枚におさめたフォトでした。