つい先日の日曜日、旧岩崎邸庭園に初めて行きました。
東京の方なら行ったことがある方も多いと思います。
三菱財閥の岩崎家(昨年の大河ドラマ「龍馬伝」にも登場してました...)の
邸宅だったところです。現在は重要文化財として、一般に公開されています。
写真の洋館と向かって右手には和館が続き、L字のような構造になっています。
洋館はジョサイア・コンドルというイギリスの建築家により設計されました。
この方は、明治時代、数々の西欧式建築を日本につくった非常に有名な方で、
鹿鳴館やニコライ堂など設計しています。私の自宅からほど近い旧古河邸も
この方の設計です。
映画に出てきそうな素敵な白亜の建物。なんと木造建築です。
てっきり石かレンガ造りだろうと思っていたので、驚きです。
洋館の各お部屋は重厚な木彫と豪華な金唐紙の壁紙で装飾されています。
この金唐紙とは、和紙を型押ししてエンボス模様をつけたものに着彩したもので、
日本の西洋式のインテリアに重宝されていたそうです。
ガイドさんのお話では、大変手間のかかる職人技なのだとか。
世界で唯一の金唐紙制作技術保持者の上田尚氏について
書かれたホームページを読むと、その技法の詳細が紹介されています。
http://www.handmadejapan.com/features_/ft008_01.htm
この中で、この金唐紙が1880年から90年にかけてヨーロッパに大量に輸出されて
いたことやその後廃れていった歴史は興味深いものがあります。
洋館からつづく和館、離れの撞球場(ビリヤード場)などゆっくり見ながら
19世紀に思いを馳せてみるのも楽しいものです。