思いがけず譲っていただいた、モーツァルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」のチケット。
久しぶりのオペラ鑑賞です。
日比谷の日生劇場で本日が千秋楽でした。
出演される歌手の方や今回のプログラムについて
まったく予備知識もなく劇場に足を運びました。
幕が開いて、第1幕のセットが現れるやビックリ。
邸宅の広い一室のようなつくり。
正面には巨大な絵画が掛けられているのですが、
セットの床が右上がりにわずかに傾斜していて、
巨大な額縁も何もかもが傾いています。
なんとなく危うい斜の世界で、物語は始まります。
雷のような音が響きわたります。館の外は吹きすさぶ嵐のようです。
そこに若いカップルが、一時の雨宿りをしにこの邸宅にやってきます。
扉を開けるドン・ジョヴァンニの召使いレポレッロ。
レポレッロは昔の召使い風のジャケットを着ているのにかかわらず、
この訪問者2人はなぜか、現代風のファッションで現れます。
女性はピンクの膝上ワンピース。男性はアーガイルのセーターに
ズボンという、ごく普通の現代の若者なのが、不思議な感覚を
呼び覚まします。
そして序曲が始まります。
櫻井良夫さんによる舞台画(classic newsより)
第1幕の冒頭の説明だけでも、
今回の公演が非常に斬新な演出であることが
伝わるのではないでしょうか。
幕間に読んだ広報誌で理解できました。
ドイツのライン・ドイツ・オペラとの共同制作で、
演出を担当されたカロリーネ・グルーバーさんは
世界を舞台に活躍する、最もホットな女性演出家の
一人なのだそうです。
伝統にとらわれない解釈(石像はなく最後、
司教のような衣装をまとった騎士長の霊で登場)もあって、
独創的な作品に仕上がっています。
このグルーバーさんの世界観については、
植村教授のブログに詳しく書かれているので、
そちらを読んでいただくとより分かると思います。
宮本益光さんのドン・ジョヴァンニは、とてもセクシーで
ドンファンという役所を見事に演じていたと思います。
彼が革張りの2人掛ソファを、後ろからひらりと飛び越えて腰かける
ところはあまりにも素敵で、女性を魅了するジョヴァンニがまさに
そこに居るようでした。
レポレッロとのかけあいのシーンも非常に愉快。
このレポレット役の大塚博章さんも実力のある方で、
客席からの歓声もひときわ大きかったです。
ドンナ・エルヴィラ役の小林由佳さん、
ツェルリーナ役の盛田麻央さんも
良かったと思います。
ちょっぴり刺激的で、素敵な「ドン・ジョヴァンニ」に拍手。
Yさん、チケットを本当にどうもありがとうございます。
=== 以下は公演メモ====
二期会創立60周年記念公演「ドン・ジョヴァンニ」
ドラマ・ジョコーゾ全2幕
ドイツ ライン・ドイツ・オペラ(デュッセルドルフ/デュイスブルク)との共同制作
【 11/27(日)公演配役 】
ドン・ジョヴァンニ(バリトン)・・・・・・宮本益光
騎士長(バス)・・・・・・斉木健詞
ドンナ・アンナ(ソプラノ)・・・・・・文屋小百合
ドン・オッターヴィオ(テノール)・・・・・・今尾滋
ドンナ・エルヴィーラ(ソプラノ)・・・・・・小林由佳
レポレッロ(バスもしくはバリトン)・・・・・・大塚博章
ツェルリーナ(ソプラノ)・・・・・・盛田麻央
マゼット(バスもしくはバリトン)・・・・・・近藤圭
指揮:沼尻竜典
演出:カロリーネ・グルーバー
衣装:メヒトヒルト・ザイペル 装置:ロイ・スパーン 照明:山本英明
演出助手:家田淳 舞台監督:大仁田雅彦 飯田貴幸 公演監督:三林輝夫
合唱:二期会合唱団、びわ湖ホール声楽アンサンブル 管弦楽:トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ
共催:日生劇場[公益財団法人ニッセイ文化振興財
久しぶりのオペラ鑑賞です。
日比谷の日生劇場で本日が千秋楽でした。
出演される歌手の方や今回のプログラムについて
まったく予備知識もなく劇場に足を運びました。
幕が開いて、第1幕のセットが現れるやビックリ。
邸宅の広い一室のようなつくり。
正面には巨大な絵画が掛けられているのですが、
セットの床が右上がりにわずかに傾斜していて、
巨大な額縁も何もかもが傾いています。
なんとなく危うい斜の世界で、物語は始まります。
雷のような音が響きわたります。館の外は吹きすさぶ嵐のようです。
そこに若いカップルが、一時の雨宿りをしにこの邸宅にやってきます。
扉を開けるドン・ジョヴァンニの召使いレポレッロ。
レポレッロは昔の召使い風のジャケットを着ているのにかかわらず、
この訪問者2人はなぜか、現代風のファッションで現れます。
女性はピンクの膝上ワンピース。男性はアーガイルのセーターに
ズボンという、ごく普通の現代の若者なのが、不思議な感覚を
呼び覚まします。
そして序曲が始まります。
櫻井良夫さんによる舞台画(classic newsより)
第1幕の冒頭の説明だけでも、
今回の公演が非常に斬新な演出であることが
伝わるのではないでしょうか。
幕間に読んだ広報誌で理解できました。
ドイツのライン・ドイツ・オペラとの共同制作で、
演出を担当されたカロリーネ・グルーバーさんは
世界を舞台に活躍する、最もホットな女性演出家の
一人なのだそうです。
伝統にとらわれない解釈(石像はなく最後、
司教のような衣装をまとった騎士長の霊で登場)もあって、
独創的な作品に仕上がっています。
このグルーバーさんの世界観については、
植村教授のブログに詳しく書かれているので、
そちらを読んでいただくとより分かると思います。
宮本益光さんのドン・ジョヴァンニは、とてもセクシーで
ドンファンという役所を見事に演じていたと思います。
彼が革張りの2人掛ソファを、後ろからひらりと飛び越えて腰かける
ところはあまりにも素敵で、女性を魅了するジョヴァンニがまさに
そこに居るようでした。
レポレッロとのかけあいのシーンも非常に愉快。
このレポレット役の大塚博章さんも実力のある方で、
客席からの歓声もひときわ大きかったです。
ドンナ・エルヴィラ役の小林由佳さん、
ツェルリーナ役の盛田麻央さんも
良かったと思います。
ちょっぴり刺激的で、素敵な「ドン・ジョヴァンニ」に拍手。
Yさん、チケットを本当にどうもありがとうございます。
=== 以下は公演メモ====
二期会創立60周年記念公演「ドン・ジョヴァンニ」
ドラマ・ジョコーゾ全2幕
ドイツ ライン・ドイツ・オペラ(デュッセルドルフ/デュイスブルク)との共同制作
【 11/27(日)公演配役 】
ドン・ジョヴァンニ(バリトン)・・・・・・宮本益光
騎士長(バス)・・・・・・斉木健詞
ドンナ・アンナ(ソプラノ)・・・・・・文屋小百合
ドン・オッターヴィオ(テノール)・・・・・・今尾滋
ドンナ・エルヴィーラ(ソプラノ)・・・・・・小林由佳
レポレッロ(バスもしくはバリトン)・・・・・・大塚博章
ツェルリーナ(ソプラノ)・・・・・・盛田麻央
マゼット(バスもしくはバリトン)・・・・・・近藤圭
指揮:沼尻竜典
演出:カロリーネ・グルーバー
衣装:メヒトヒルト・ザイペル 装置:ロイ・スパーン 照明:山本英明
演出助手:家田淳 舞台監督:大仁田雅彦 飯田貴幸 公演監督:三林輝夫
合唱:二期会合唱団、びわ湖ホール声楽アンサンブル 管弦楽:トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ
共催:日生劇場[公益財団法人ニッセイ文化振興財