2011年12月アーカイブ

"けとばし"は好きですか?

12月は美味しいものを食べる機会が多くて、嬉しい悲鳴をあげています。

仕事でたいへんお世話になったKさんから

「忘年会をやりましょう」とお誘いをいただき、もちろん快諾です。

人生の上でも大先輩のKさんはとても素敵な江戸っ子。

「何が食べたいですか?」

「鍋なんかいいですよねえ。」と私。

「"けとばし"は好きですか?」

「え?"けとばし"ですか?」私の知らない単語が~

"けとばし"ーまた今日もひとつ勉強になりました。

桜鍋のことを、粋な呼び名でそう言うのだそうです。

桜鍋とは馬肉のすき焼きです。

ということで、Kさんはけとばし未体験の私めを

「中江」という創業明治38年の桜肉料理専門店に

連れて行ってくださいました。

タクシーの運転手さんに

「吉原大門(おおもん)まで行って」って、これまた粋でしょ。

でも運転手さんご存じなくて

「あのー、吉原大門ってどのあたりですか?」

かくかくしかじかナビ見ながら説明しました。

今では大門の名残は柳が1本だけ。

店構えはとても風情のある1軒やです。

お隣の伊勢屋も天丼で有名な老舗なのだとか。

予約もしないで行ったので玄関で待たされている私達に

横のガラス窓がガラッとあいて、4代目のご店主が

「大丈夫ですよ!席はありますから」と、笑顔で小さく声をかけて

くださって、こういう心配り嬉しかったりするんですよね。

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馬刺しはやわらかくてとろけるようです。

カロリーや脂質が牛や豚に比べて非常に低く、

かわりにたんぱく質、鉄分が豊富なのが馬肉の特徴です。

馬肉は美容にもいいらしいです。

「ますます綺麗になって欲しいから」

なんて言われてすっかり調子にのり、霜降り2人前ぐらい

平気でぺろっと平らげてしまう私って、いけない子だわ。

桜なべ中江 http://www.sakuranabe.com/

Clef du Vin

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私が手に持っているものは何だかご存知ですか?

「ワインの鍵」 Clef du vin です。

何するものか?

上の銅色の飾りがついた方をワインに浸すと、

このワインが2年後、5年後、10年後...どんな味かを知ることができるという

魔法のような道具です。

ギャラリーのオーナーさんが

Châteauneuf-du-Papeの2009年ものの未来の味見を

させてくださいました。

それが、面白いくらい変わるんです。

そこにいらした染色作家の石原実さんをはじめ、皆さん

このワインの数年後の味に大満足。

オーナーはこのワインをまとめ買いされているそうで、

数年寝かせてから頂くのが楽しみになったようです。

赤ワインはちょっと苦手な私でしたが、楽しいおしゃべりと雰囲気に、

ずいぶんおかわりしてしまいました。

人一倍飲み食いする客ですみません...

本当にありがとうございました。

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※この写真はイメージです。


今日は24日。丸の内、銀座は人だかりで、びっくりです。
中央通りに面したティファニー本店は、彼女にプレゼントとおぼしき
カップルで1階の店内が埋め尽くされていて、ショーウィンドウ越しで
何があるのかさえ見えません。
さすがにハリーウィンストンは落ち着いています...
銀座を歩いていると、世の中が不況とはまるで嘘のようです。

話はかわって、銀座2丁目の「のばな」というギャラリーで友人がグループ展を
やっています。

↓ワックス素材を自由自在に操ってつくるキャンドルアート作家の
瀧田さり奈さんの作品です。
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さり奈さんの作品は色彩が豊かです。何層にも色を重ねる作品の美しさは
写真では伝えられないほど美しいので、ぜひ実物をご覧ください。
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今回、身につけられるキャンドルというまったく新しい発想から生まれた
「ジュエリーシリーズ」が発表されました。

中に芯が埋め込まれているので灯りをともすこともできます。
写真の作品の場合には、先端の金の突起部分に火が灯るのだとか。

このジュエリーシリーズは、横浜の展覧会で大好評で、かなり売れてしまい
今日見せていただいたのは、どれも大きなタイプのネックレス。
首から下げてみると、石のようにも見え、でもとても軽いのです。
「猛暑でも大丈夫?」と尋ねたところ、60度までならまったく問題ないそうです。

作家さんとのお話で、もの作りの秘話ほど面白い話はありませんよね。
このジュエリーシリーズを生み出すまでには、大変なご苦労があったとのこと。
なかでも、コーティング素材探しにはすごいエネルギーと時間がかかったそうです。

作品によっては、1つ作るのにまる2日以上かかるそうで、今年展覧会が
目白押しだった彼女の手は、今腱鞘炎一歩手前らしいです。

さり奈さんの「ジュエリーシリーズ」や、同じグループ展に出品されていた他の方々から
インスピレーションをいただき、私の頭の中は創造力が膨らみかけています。
来年は何かものづくりしたいなあ...

「贈りもの展」
井上愛・小林未季・瀧田さり奈・田沼真澄
〜12.27(火)まで
のばな Art Work in Ginza
中央区銀座2-4-1 銀楽ビル3F
TEL: 090-6547-2543(ギャラリー)

瀧田さり奈さんのHP
http://sarinacandle.jimdo.com/
今日は素敵な1日でした。
芸術に触れ、再会があり、新しい人との出会い...
そして知の広がり、発見。
今すごく満足な気分でブログを書いています。

まず、午前中は三菱一号館美術館で開催されている
トゥールーズ=ロートレック展に出かけました。
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写真は三菱一号館広場。手前に飾られているのは、
イングリッシュローズのオブジェ。すごく素敵です。

この展覧会は、トゥールーズ=ロートレックの36年の一生を丁寧に追った展示で、
とても興味深かったです。
19世紀末のパリのスターやムーランルージュの踊り子、シャンソン歌手、そして
娼婦といった時代を象徴する人々を表現した作家として有名なロートレック。
人物を捉える眼の鋭さを持つのと同時に、その時代を心から愛していたであろう
ことが伝わってきました。
ロートレックは数多くの女性に恋したり一目惚れしたり...そんな中で
とても印象に残ったエピソードが「54号室の女船客」という作品の話です。

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ロートレックが友人とボルドーに向かうため乗船した蒸気船チリ号で、
名も知らぬ若い女性に心惹かれ、彼女に密かな思いを寄せます。
彼女のことをもっと知りたいと思うあまり、結局リスボンまで
乗船してしまったという、なんともロマンチックなお話です。
結局、名前は分からず、ただ、54号室に泊まっている女性客だということだけ
しか分かりませんでした。そんな淡い思いがこめられた作品が
「54号室の女船客」という作品です。

この展覧会のチラシもすごく素敵で、3種類あります。
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写真2種とアリスティッド・ブリュアンの
「aristide BRUANT dans son cabaret」
を使ったもの。
三菱一号館美術館のロゴマークにも携ったグラフィックデザイナーの
服部一成さんがヴィジュアルデザインを担当されたそうです。
思わず素敵なチラシで、お土産に3つとも頂いて帰りました。

三菱一号館美術館は初めてでしたが、ぜひお勧めです。
来年は私の大好きなルドン展を開催するそうなので、
今から楽しみです。

三菱一号館美術館ホームページ http://mimt.jp/
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