韓国の女性アーティスト、LEE BULの展覧会が
六本木の森美術館で開催されている。
タイトル:
FROM ME,
BELONGS TO YOU ONLY
私からあなたへ、私たちだけに
展示は4つのセクションから構成。
セクション1:「つかの間の存在」では、
イ・ブルの初期の作品群が展示されています。
植物の根のようなものが無数に生えた不思議な形態の着ぐるみを展示。
実際にブル自身が着用して街に出ているビデオを上映。
流線型をした車のようなカラオケボックス他。
ニューヨーク近代美術館で展示されたという
生の魚にビーズや花などで装飾を施し、次第に魚が腐敗し崩壊していくという作品を
記録したビデオが上映。
実際にNYで展示した時は、その悪臭のひどさゆえに、開始後数日で撤去された、
といういわくつきの作品。
セクション2:「人間を越えて」では、
超人間を夢見る人間の欲望をテーマにした作品が並ぶ。
動植物を思わせるさまざまなパーツを立体的にコラージュした「アマリリス」。
高い天井からぶら下がる、超人的な身体のようなオブジェは「サイボーグ」シリーズ。
ロボット・スーツに身を包んだ戦闘美少女アニメを連想させ る。
このセクションには、イ・ブルのアトリエを再現したスペースもある。
膨大なスケッチ、エスキースが展示されている。最新作「秘密を共有するもの」の犬の
模型は30点を超える。
「インフィニティ」シリーズでは、あわせ鏡を用いて無限に増殖するイメージを表現している。
セクション3:「ユートピアと幻想風景」
理想の都市や社会を実現しようとした人々や、その作品、思想をさまざまな形で
表現。作品には20世紀初頭のドイツの建築家、ブルーノ・タウトの「アルプス建築」や、
同時代のロシアで活躍したウラジミール・タトリンの
「第三インターナショナル記念塔」などが引用されている。
また、このセクションには1979年に暗殺されるまで韓国で軍事独裁政権を敷いた
朴正煕(パク・チョンヒ)や、戦前に韓国王朝最後の皇子として生まれたが、体制 の
変化から一般人として生き、2005年に東京の赤坂プリンスホテルで死去した
李玖(イ・グ)らをモチーフにした作品もある。
「天と地」と題された作品は、朝鮮半島の聖地「白頭山」をモチーフにしている。
タイルでつくられた浴槽の中は黒い液体で満たされている。浴槽のふちは白い
山脈のようなもので縁取られている。
白頭山は現在、北朝鮮領内にあるため韓国人は自由に訪れることができない。
理想を追った人々の歴史とともに、それが実現しなかった現実について考えさせられる。
ピンクの半透明の氷山か岩塩のような塊の中に、韓国の軍事独裁政権を築いた朴正煕を閉じこめた作品「雪解け(高木正雄)」2007年。
セクション4:「私からあなたへ、私たちだけに」
イ・ブルがこの展覧会のために作った新作「秘密を共有するもの」がある。
鏡やビーズがきらきらと光を反射するオブジェは、座った犬が下を向いて
嘔吐しているというもの。六本木の夜景を前に、神々しい光を放っている。
小谷元彦展以来の、迫力あるインスタレーション作品の数々に
やはり来てよかったと思った展覧会であった。
公式サイト http://www.mori.art.museum/contents/leebul/
こちらでも詳しく紹介されています。
Internet Museum
http://www.museum.or.jp/modules/topics/index.php?action=view&id=122
六本木の森美術館で開催されている。
タイトル:
FROM ME,
BELONGS TO YOU ONLY
私からあなたへ、私たちだけに
展示は4つのセクションから構成。
セクション1:「つかの間の存在」では、
イ・ブルの初期の作品群が展示されています。
植物の根のようなものが無数に生えた不思議な形態の着ぐるみを展示。
実際にブル自身が着用して街に出ているビデオを上映。
流線型をした車のようなカラオケボックス他。
ニューヨーク近代美術館で展示されたという
生の魚にビーズや花などで装飾を施し、次第に魚が腐敗し崩壊していくという作品を
記録したビデオが上映。
実際にNYで展示した時は、その悪臭のひどさゆえに、開始後数日で撤去された、
といういわくつきの作品。
セクション2:「人間を越えて」では、
超人間を夢見る人間の欲望をテーマにした作品が並ぶ。
動植物を思わせるさまざまなパーツを立体的にコラージュした「アマリリス」。
高い天井からぶら下がる、超人的な身体のようなオブジェは「サイボーグ」シリーズ。
ロボット・スーツに身を包んだ戦闘美少女アニメを連想させ る。
このセクションには、イ・ブルのアトリエを再現したスペースもある。
膨大なスケッチ、エスキースが展示されている。最新作「秘密を共有するもの」の犬の
模型は30点を超える。
「インフィニティ」シリーズでは、あわせ鏡を用いて無限に増殖するイメージを表現している。
セクション3:「ユートピアと幻想風景」
理想の都市や社会を実現しようとした人々や、その作品、思想をさまざまな形で
表現。作品には20世紀初頭のドイツの建築家、ブルーノ・タウトの「アルプス建築」や、
同時代のロシアで活躍したウラジミール・タトリンの
「第三インターナショナル記念塔」などが引用されている。
また、このセクションには1979年に暗殺されるまで韓国で軍事独裁政権を敷いた
朴正煕(パク・チョンヒ)や、戦前に韓国王朝最後の皇子として生まれたが、体制 の
変化から一般人として生き、2005年に東京の赤坂プリンスホテルで死去した
李玖(イ・グ)らをモチーフにした作品もある。
「天と地」と題された作品は、朝鮮半島の聖地「白頭山」をモチーフにしている。
タイルでつくられた浴槽の中は黒い液体で満たされている。浴槽のふちは白い
山脈のようなもので縁取られている。
白頭山は現在、北朝鮮領内にあるため韓国人は自由に訪れることができない。
理想を追った人々の歴史とともに、それが実現しなかった現実について考えさせられる。
ピンクの半透明の氷山か岩塩のような塊の中に、韓国の軍事独裁政権を築いた朴正煕を閉じこめた作品「雪解け(高木正雄)」2007年。
セクション4:「私からあなたへ、私たちだけに」
イ・ブルがこの展覧会のために作った新作「秘密を共有するもの」がある。
鏡やビーズがきらきらと光を反射するオブジェは、座った犬が下を向いて
嘔吐しているというもの。六本木の夜景を前に、神々しい光を放っている。
小谷元彦展以来の、迫力あるインスタレーション作品の数々に
やはり来てよかったと思った展覧会であった。
公式サイト http://www.mori.art.museum/contents/leebul/
こちらでも詳しく紹介されています。
Internet Museum
http://www.museum.or.jp/modules/topics/index.php?action=view&id=122
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