2014年2月アーカイブ

うれしい電話

過日、歌手のおおばせいこさんより、うれしいコールがありました。

次回のライブでもぜひプロジェクションマッピングをやってもらえないですか...?というもの。

1月に行ったライブ(前回)のポストマンのアニメーションが大変好評だったとのこと。

\(^ω^\)( /^ω^)/

実は、前回のショックを引きずっていて、正直プロマピに対するモチベーションが下がっていたのですが、せいこさんみずからお電話くださったのも嬉しかったし、また一緒にリハを通して仲間でライブを作り上げていくのもすごく楽しいので、がぜん「やる気モード」に確変突入です。

次回作では、プロマピをさらに活かしたお芝居や演出を考えてくださっている様子。

日程はまだ未定だそうですが、4月か5月でスケジュールを調整中とのこと。

また決定次第、本ブログでも告知させていただきますので、その時はどうぞよろしくお願いいたしますね☆

思わぬところにいい展覧会がある

 現代アートに敏感な私としては、展覧会情報や都内のギャラリー情報にはアンテナをめぐらして、時間を作っては足しげくまわっています。それでも、思いもかけない場所で好きなアーティストの展覧会が開催されていたりします。そんなカオス的都市が東京というところ。面白いなあ、とつくづく思うのです。

 エスパス ルイ・ヴィトンを訪れた後、せっかく青山まで足を延ばしたのだから...と欲を出してちょっと界隈を散策することにしました。その一つがGYRE。1階がCHANELブティックの、黒のスタイリッシュなビルです。この2階にコム・デ・ギャルソンが提供するグッドデザインショップ、3階にMoMA Storeなどが入っていて、刺激あるデザインの商品や面白い雑貨に出会えたりするので、時間があれば覗くお気に入りの場所のひとつ。3階から2階と見てまわり、ふとエスカレータ近くのラックのチラシに目をとめると、な、な、なんと、名和晃平さんの作品展を3階オープンギャラリーで開催中との情報が...。吉岡徳仁さん、小谷元彦さん、名和晃平さんは、立体造形というジャンルにおける最も私の好きな作家さん達なのです。見逃さなくてよかった!と、はやる心を抑えて再びエスカレーターを上昇して会場へ。

 名和さんといえば、CELLという概念をつきつめた作品を数々展開しており、なかでも動物のはく製をガラス玉で覆い尽くす「BEADS(ビーズ)」というシリーズ作品が有名です。

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 名和氏の言葉によれば「目の前に見えているものが本当にあるのかは不明確だが、ひとつひとつのビーズを覗くと、そのなかにリアリティが宿っている」

 2011年「PixCell-Deer#24」がメトロポリタン美術館に収蔵され話題となりましたが、この名作「BEADS」シリーズの「PixCell-Deer#35」の制作課程を見る事ができる展示がなされています。
 制作途中の剥製の鹿のまわりに、グルーガンや脚立、マスク、大小さまざまなサイズのガラス玉が入った箱が積まれ、まるでついさっきまでここで作業されていたかのよう。貴重なアトリエの再現に、名和ファンならずとも、アートファンなら見逃せない内容です。

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この他に、2013年6月19日、韓国のチョナン(天安)に設置された巨大彫刻《Manifold》。この1/30の模型も展示。
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この他に、過去のアートプロジェクトの記録ビデオなどが見られます。

 今回の展覧会「NAWA KOHEI | SANDWICH」は名和さんがディレクターをつとめるSANDWICHの活動を紹介するというもので、完成した作品を鑑賞する展覧会とは少し異なる性格のものです。
 作品に独自の世界観を持ち、世界からも注目されるアーティスト名和晃平。
 彼の作品のヴェールが剥がされた今回の試みは、興味深いものでした。思わぬ出会いに心躍る体験でした。

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青山のエスパス ルイ・ヴィトンの企画展はいつも楽しみのひとつ。
1月18日からスタートした展覧会"Trace of Disappearance"、日本語に訳すと「消失の痕跡」をさっそく見てまいりました。
儚く壊れやすい世界の現状について「時」という概念を鑑賞者に考えさせる作品展となっています。

畠山直哉氏の写真12点が壁面に飾られ、中央にAnne & Patrick Poirier(アンヌ&パトリック・ポワリエ)氏らによる巨大な円錐形の鳥かごが配置されています。
正面の表参道ヒルズを眼下に望む吹き抜けのガラス窓には、Kasper Kovitz(カスパー・コーヴィッツ)の絵画のような作品が配され、袁廣鳴(ユェン・グァンミン)の映像作品がエレベーター前のモニターに常時映し出されています。
このまったく異色な4人の作家によるコラボレーション企画をまとめたのが、キュレーターであるミュリエル・ランディック氏とエヴァ・クラウス氏。

2人の表現をかりれば、
 『Traces of Disappearance』展は風景の表現を出発点に選び、自然の変化から始まり、デジタル時代における自然の非物質化までを辿る
のだそう。

云わば、いただいたパンフレットからの受け売りで...
まあ難しく考えず、ゆったりとした時間の中で鑑賞してきました。


畠山直哉
「Mont Ventoux(ヴァントゥー山)」 (2005/2013)

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南仏プロヴァンスにあるヴァントゥー山を撮影した12点の作品。
自然の厳しく荘厳な景色が映し出されていて、その緊張感が伝わってきます。

Kasper Kovitz http://www.kasperkovitz.com/
「The Sheer Size of it(その大きさたるや)」(2013)

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ステンドグラスのような絵画の正体は...実はグミキャンディのHARIBO。
時間とともに変色し、いずれ形がなくなっていく、脆い素材です。
彼は多種多様な技法を用いながらも、ほぼ一貫してすべての作品に朽ちていく素材を用いて制作していのだそうです。

Anne & Patrick Poirier
「The Soul of the World "Anima mundi"(世界の魂)」

巨大な円錐形の金網からなる鳥かごには、11羽の生きた鳥が飼われています。そして足元には円錐を取り囲むように言葉が書かれています。郷愁ー歌ー混沌ー夢ー忘却ー美ー憎しみー魂ー香りー寂しさー優しさー儚さー瞑想ーめまいー原型ー神話ー秩序ー廃墟ー情熱ー陰りー静寂ー無意識ー理想郷ーむなしさー欲望ー未来ー笑いー涙ー記憶ー無限ー運命

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作家のスケッチをみると、非常に幾何学的で、記号論的な作品に思えます。

袁廣鳴(ユェン・グァンミン)
「Disappearing Landscape - Readon to be a Leaf (消滅する風景ー葉である理由)」(2013)
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重なり葉。美しい緑の葉脈は人工的で見る人を惹きつけます。
映像がゆっくりと上か下へスクロールするなかで、時の流れを一瞬忘れそうになり、消滅に向かっていきます。

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昨晩は、映画プロデューサーであり(株)平成プロジェクトの代表取締役社長をつとめる益田祐美子さんをお招きしたパーティーに参加いたしました。
5月全国ロードショーの映画「瀬戸内海賊物語」のPRも兼ねて、出来たてほやほやのTrailerの上映、撮影や制作の裏話し、会場の皆さんとの懇親会など、楽しい会でした。

まず冒頭、益田祐美子さんの
「今日は月末で、支払いが大変でした〜。あるはずの入金が入ってなくて、もうどうしようかと...体で稼ぐ時間も無くて...」と明るく、楽しいトーク。

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株式会社平成プロジェクト代表の益田祐美子さん(左)と監督の大森研一さん(右)。


映画プロデューサーのお仕事は、出資者をあつめたり、配給会社との交渉、入出金の管理など、ご苦労も多く苦難の連続。とても笑顔の美しい益田さんからは、想像できないような過酷な仕事をなんとも飄々とこなされている姿に、女性の逞しさを感じました。

さて、この映画は、日本最強といわれた「村上水軍」の隠された財宝を4人の子供達が探すアドベンチャーストーリーです。
大森監督はこちらのご出身の方で、昔から村上水軍をテーマにした映画をつくりたいと思っていらっしゃったそうです。2011年に開催された「瀬戸内国際こども映画祭」でこの構想を応募したところ「エンジェルロード脚本賞」グランプリを受賞。
この賞は、映画化という栄誉ある賞で、今回の作品につながったとのこと。
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監督に見所をお尋ねすると、
「主人公の子供達がとにかく生き生きしていて、素晴らしいので、是非注目してほしい」と、おっしゃっていました。
それから、物語が「村上水軍」の歴史を背景にしているので、随所に歴史的な場所やアイテムが登場。それらは、史実をかなり検証し、勉強した監督が、本物にこだわって撮影をしているとのこと。例えば、少女が手にする笛があるのですが、これも村上水軍の遺品として残されている笛がモデルとなっています。その他にも家紋は、能島(のじま)・来島(くるしま)・因島(いんのしま)の三家で微妙に書体を変えているなど...小物や撮影場所のこだわりも、歴史オタクの突っ込みにも充分満足してもらえる内容になっているそう。
また子役以外のキャストも贅沢で、内藤剛志さん、石田えりさん、小泉孝太郎さん、中村玉緒さんなど、そうそうたるメンバーが脇をかためています。
これだけの(豪華)キャスティングでの撮影は、さぞや大変だったでしょう...とお聞きすると、3年がかりの制作で、実質撮影期間は1ヶ月という信じられないスケジュールだったとおっしゃっていました。皆さん超有名どころの方たちのスケジュール調整や、瀬戸内海というローカルの問題などがあって、普通は3ヶ月はかかる撮影期間を1ヶ月で成し得ての作品化。お話しを伺えば伺うほど、映画への興味が膨らんでまいります。

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ご自身が手がけた脚本でオリジナル映画を作ることができるのは、本当に恵まれている、とおしゃっていました。

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エグゼクティブプロデューサーの金住則行さんも会場にいらして、いろいろ戦国時代に活躍した「村上水軍」の歴史についてお話しくださいました。海賊と言うと金品を強奪する悪物というイメージがまず浮かびますが、実際は瀬戸内海を安全に航行させる重要な役目を担っていた「海の侍」だったという村上水軍。村上武吉は織田信長や豊臣秀吉などにも懐柔されることなく、信念を貫いたというなかなかの人物だとか。
歴女でなくても勉強したくなりますね。

金住先生(本業は弁護士さんです)とは、会食のテーブル席がお隣りで、FBでもお友達になりました。
。o@(^-^)@o。
平成プロジェクトの前作「李藝」の脚本を書かれたのは、金住先生です。

5月末の公開が待ち遠しくなりました。
松竹配給で新宿プカデリーで上映とのことなので、ぜひ機会があれば見て下さい。

平成プロジェクトの公式サイトはこちら→ http://heisei.pro/

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