2014年4月アーカイブ

先週の土曜日、ピアノ界のスーパースターとの呼び声も高い
ラン・ランのピアノリサイタルに行ってまいりました。

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正直、私の好みの演奏家ではまったくないのですが...
一度はきちんと生の演奏を聴いておくべし、と思い、
清水の舞台から飛び降りるような気持ちでお高いチケットを購入しました。

サントリーホールの大ホール約2000席はほぼ満席。
その人気のほどがうかがえます。

昨年1月は本人の健康上の理由で来日が急遽キャンセルとなり、3年ぶりの来日。客席のあちこちで、この日を待っていた熱狂的なファンの方達の盛り上がりの様子も伝わってきました。

肝心の演奏は?というと、いい意味で予想を裏切るすごい演奏で、行った価値は充分ありました。
スパースターという表現が違和感ない、ぶっとんだ演奏で、実に面白かったです。
まさに、That's Entertainment!
クラシックを超越しています!

前半はモーツァルトのピアノソナタ3曲。
よりによって3曲ともか...
これが正直な演奏会前の気持ちで、まったく興味が持てませんでした。
ところが、このモーツァルトが驚くほど良かったのです。
演奏を聴きながら、大昔観た「アマデウス」という映画を思い出しました。
この映画の中で登場するモーツァルトは(相当ハチャメチャな人格の人間として描かれていましたが)、天才ゆえの自由さと奔放さに溢れた演奏がすごく印象的でした。
ラン・ランの演奏するモーツァルトのピアノソナタは、そんな天才モーツァルト像を彷彿とさせる、実に大胆な解釈、魂の開放を感じる演奏でした。
音楽の躍動感が本当に素晴らしかったです。

それに対して、楽しみにしていた、ショパンのバラード4曲はと言うと...
んーこちらは評価が実に難しいです。
良く言えばダイナミック。悪く言えば、派手な演出が、まるで三文芝居みたい。
でも、こういうことをステージで出来るのは、やはり世界が認める一流ピアニストだからなのだと思いました。中途半端なピアニストでは、とうてい真似できないです。


バラードの1番。ドラマティックでとても好きな曲です。
ドラマティックすぎて、心臓発作を起こしかねないのでラン・ランの演奏はご用心です。
(失礼ながら)最後のpからfffの半音階進行に以降する間合いがかなりゆったりめで、かつあまりに劇的な変化に、(心の準備をしていないと)とんでもなくビックリする羽目になります。
最前列の年配のご夫人が、(この展開をご存知なかったのか?)あまりにビックリして身体がのけぞっていらっしゃる様子が目に飛び込んできて、あまりの可笑しさに笑いをかみ殺すのにひと苦労。
しかも、弾き終わりのポーズ決めの瞬間、ピアノに何かがぶつかった"コツン"という音が...
(・ω・?)
もう、なんとか声は出さないように、顔だけ笑ってました。
完璧な演奏でも、ライブで何が起こるかはわかりません。

ショパンのバラードはいずれも名曲なので、どうしても名演奏と呼ばれる音源が先入観としてあって、
彼の演奏を素直に受け入れ難いのも事実。
でも、そういう偉大なピアニストの演奏と比べてどうということではなく、
エンターテイメントとしてこのライブを見た時に、一流だと思いました。
ステージの迫力は半端ないです。
彼は孤高の芸術家ではなく、聴衆を意識し意図して魅了する芸人です。
顔の表情、手の動き、ペダルを自在に扱う脚の動き...全身を使ったパフォーマンスで、音楽の力を聴衆に訴えかけます。
ピアノから聞こえてくる音色は、もはやクラシックというジャンルにおさまる部類なのか、私には不明です。
ですが...その作曲者は間違いなくモーツァルトであり、ショパンなのです。


日時:2014年4月26日(土) 19:00 開演

【曲目】
モーツァルト
・ピアノ・ソナタ第5番 ト長調 K283
・ ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 K282
・ ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K310
== 休憩 ==
ショパン
・ バラード第1番 ト短調 op.23
・ バラード第2番 ヘ長調 op.38
・ バラード第3番 変イ長調 op.47
・ バラード第4番 ヘ短調 op.52

アンコール
・ショパン:華麗なる大円舞曲
・ポンセ:間奏曲
・モーツァルト:トルコ行進曲
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久しぶりの更新です。
オバマ大統領が昨晩来日されました。
来日早々、銀座の「すきやばし次郎」をご堪能されたとか。
安倍首相行きつけの「久兵衛」は、文句を言ったとか言わないとか...

ちょうどその頃、私も美味しいものに囲まれて、幸せなひとときを過ごしていました。
飯田橋にあるホテルメトロポリタン エドモントの「バンケットフェア2014」にご招待いただき、和洋中、スイーツ、美味しいものをお腹いっぱい食べて、大満足です。
実に楽しく、幸せな時間でした。

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ヤガラの塩パイ香草包み焼き
東京では珍しいヤガラ。おそらく生まれて初めて食べました。鹿児島で獲れたものだとか。
ソースが甘みと酸味のあるちょっと変わった味でこれが実に美味しく
魚の旨味を引き立てていました。

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自家製トゥールーズ風ソーセージ

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乳呑み仔豚びロティ シュークルートと共に

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生ハムのカッティングサービス

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苺のキャラメリーゼ バニラアイスクリーム添え
フライパンで砂糖と苺を軽く煮詰めてつくる「苺のキャラメリーゼ」は
出来たてをいただきました。

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数々のスィーツに、浮き足立ってしまいました。

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お恥ずかしながら、まずは食べることが先決で...
宴もたけなわになってから写真撮影を開始したので、
寿司、天婦羅、中国料理は撮り損なってしまいました。(*´д`*)/

ホテルエドモントには、「第64回 プロスペール・モンタニュ国際料理コンクール」で優勝した隈元香己シェフや「第1回 トロフェ・ドゥ・キュルノンスキー・ジャポン」でグランプリと最優秀技術賞を受賞した橿淵(かしぶち)秀樹さんといった、素晴らしい方々が活躍していらっしゃるとのこと。
この日のお料理でも存分に腕をふるってくださったにちがいありません。
場所柄、なかなか馴染みの無いホテルでしたが、非常に高評価の印象でした。

今日のお料理はどれも素晴らしかったですが、
なかでもひと際印象深かったのは、「フォアグラどんぶり」。
肉厚の贅沢なフォアグラがごはんに乗った...夢のようなどんぶりでした。

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5月21日にライブを行う会場の下見のため、横浜市大倉山記念館を訪れました。

大倉山って、日吉の先かあ...ちょっと遠いな...
なんて心の中でツィートしていたのですが...
新聞社の仕事を終え、西早稲田駅から副都心線に乗ったところ、
なんとそのまま東横線に乗り入れになって、本当に便利でビックリ。
東京の電車は、日々進化を続けているのですね。

東急東横線の大倉山駅を降り、線路沿いの坂道を上った先の高台にあります。
夜桜の景色を楽しみながら...坂はけっこうな勾配で、心拍数は上がります。
雰囲気の落ち着いた住宅街の中の坂道を歩くこと数分、大倉山公園に着きました。

公園の奥に荘厳な建物が見えてきて、それが大倉山記念館です。
昭和7年、実業家の大倉邦彦氏により建てられたもので、設計は
日本銀行本店(中央区日本橋)も手がけた、かの有名な長野宇平治氏です。

よくドラマなどの撮影でも使われているとのことですが、外観もさることながら
石造りと木とが見事に調和した重厚な内装に圧倒されます。

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見事な意匠は見応えあります。

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約21メートルの吹き抜け天井の上部には薄褐色のステンドグラス、
東京美術学校教授・水谷銕也による鷲と獅子の彫刻があります。
照明がついていないので写真では分りづらいですが、
ぜひ訪れる機会がありましたら、この天井は必見ですよ。

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ここが講堂。なんともいえないクラシックな雰囲気で、
ステージ中央にYAMAHAのグランドピアノが設置。
両サイドのスタンドランプや柱時計...お芝居のセットようにも見える
ステージです。
天井もすごく高くて、音が響くような設計になっています。

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そもそもクラシックや室内楽向けのホールなので、
PAとかちょっと心配...と言っていたキーボードの小林さんと
プロデューサーの樋口さん。
なかなか電源数や電圧制限もあったりして...
サウンドづくりのスタッフはちょっと頭を悩ましていました。
プロマピ担当の私としては、ステージ壁がちょっと面白い
つくりなので、おおいにやりがいを感じた次第。
面白いチャレンジになりそうです。

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おおばせいこ5月21日の「千夜一夜」ライブについて
↓詳しくはこちらをご覧下さい。
http://www.seikoohba.com/

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