お祝いの席にお呼ばれしたので、思い切って着物にしました。
お着物は、加賀友禅の作家寺西英樹さん作の「白山吹秋海棠」。
この季節は単衣なのですが、生憎持っておりませんので袷です。
母に仕立てていただいてから、かれこれ数年しまい込まれたままだった
本当にかわいそうな訪問着。
宝の持ち腐れとは、まさにこういうことを言うのでしょうね。
この日のために、肌着や足袋、帯板、コーリンベルトだの、いろいろ
必要な小物をひとそろい揃えたら、案外ばかにならない出費に(@ ̄□ ̄@;)
ちょっと青ざめました。
とはいえ、当日美容師さんに綺麗に着付けていただくと、やはりいいものですね。
どんなにいいスーツを着るよりも、自信を持って人様の前に出られるのは、気持ちがいいものです。
後ろ姿の写真をある方にお見せしたら、着慣れた女将さんみたいに見えますよ...
なんて言ってもらって、案外私って似合うんじゃない?なんてね。
実は、和装にまったく疎い私。
着物の価値を、まったくと言っていいほど理解していませんでした。
着付けをしてくださった方が、
「永く着れるいい着物ですね」
「帯も結びやすくて、とても質の良いものですよ」
と一つ一つ褒めてくださるので、
仕立ててくれた母の愛情をひしひし感じて、
胸きゅんになりました。
今日のお席でも、親子の愛情をつくづく感じる素晴らしい会で...
それぞれご出席の皆様が温かい想いに包まれた、素晴らしい日となりました。
お土産に頂戴した、清閑院の和菓子「紫陽花しぐれ」。
お着物の色と同じ紫陽花色が涼しげで、
食べるのがもったいないほど美しい和菓子です。
= 追記 =
加賀友禅について勉強したいと思い、色々調べていたところ、作家の寺西秀樹さんがNHKの「美の壺 file232」にご出演されていたことを知りました。江戸時代から続く染め師の13代目だそうです。
素晴らしい作家さんの渾身の作品を身にまとう...
これほど贅沢な衣装はありませんよね。
そして、ものの価値を知る...大切なことだとつくづく思いました。
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