特別展 鳥獣戯画 @東京国立博物館

先週の土日、東京国立博物館で開催されている特別展「鳥獣戯画 京都高山寺の至宝」と山種美術館で開催中の「松園と華麗なる女性画家たち」という2つの展覧会に足を運びました。

「鳥獣戯画」展についてはマスコミでも報道されている通り、とにかく連日行列の大人気。
最長入館から4時間待ちで、最後に出てきた方は夜の11時をまわっていたと聞き、(招待券をいただいたものの)躊躇してたのですが、土曜の朝一ならそれほどでもないのでは?と勇気をふり絞り出かけることにしました。
9時半開館の1時間前の8時半に国立博物館の正門前で友人と待ち合わせて行ってみると、すでにかなりの列ができていました。
友人が一足先に並んでくれていたので、「御免なすって」と合流。
正門を入ると、敷地奥の平成館の建物前であらためて整列。

この日は朝から日差しが強く、屋根のない中庭で列をつくって待つのはちと辛かった...
博物館側も、待ち時間のための工夫を色々してくださっております。
無料で日傘を貸し出してくれたり(「東博」大きくマジックで書かれてあるので、持って帰ることはできません)、飲料水を飲める場所や気分がすぐれない方向けの椅子の用意、待ち時間に楽しむクロスワードパズルを配布したり、およそ考えうる準備はしてくださっているのがわかります。

待つこと1時間、開館時間となり列が動きだすと学芸員の方からのアナウンスがありました。
それによると、鳥獣戯画4巻(甲・乙・丙・丁)のうち最も有名な(ウサギとカエルの描かれた)甲巻をみるためには、館内で90分待ちの行列とのこと。それ以外の展示は比較的空いており、スムーズに鑑賞できるとの説明でした。
「今、館内の甲巻鑑賞待ち列にお並びいただくと、約90分お待ちいただきます。そして実際の鑑賞時間は、お一人様約1分です。とうていゆっくり作品をご覧いただくことはできません。」
続けて、
「お隣りの本館では、そっくり同じ模写作品を展示しております。そちらはほとんどお客様がいないので、ゆっくり気の済むまでご鑑賞いただけます。本物はちらっとご覧いただき、細部は本館の模写でじっくりご鑑賞ください。」
と、ユーモアを交えた話し方で解説。

中に入るとすぐ、本物の甲巻を見たい人が進むレーンと、それ以外の作品を鑑賞するレーンの2者択一を迫られます。

私たちはこの時点で、甲巻鑑賞は後回しにし、空いている他の展示作品を見ることにしました。


0411_chojugiga2015.jpg
今回は、大規模修復を終えた4巻の作品に加え、断簡(だんかん)と呼ばれる(所謂切り取って掛け軸などにされている)作品5点が一同に会した大規模展。
特に修復を終えたばかりの鳥獣戯画4巻は、非常に鮮明な墨による線描画に生まれ変わり、修復師の腕に感心しました。

結局、他の作品を見終わり甲巻の待ち状況を見てみると、2時間半待ちに膨れ上がっていました。
すでにお昼も近かったので、本館の模写を見て帰ることに...
たしかに素晴らしい展覧会だとは思いますが、ちょっと疲れたなあというのが正直なところです。

このブログ記事について

このページは、Nancyが2015年6月 4日 07:00に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「最近感動したもの2 「ピアニスト辻井伸行 奇跡の音色」 @Book」です。

次のブログ記事は「松園と華麗なる女性画家たち @山種美術館」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。