シャルル・リシャール=アムランの魅力の秘密を探る

先週に続けて、今週も行っちゃいました。
今日は、青葉台にあるフィリアホール。
言わずもがなシャルル・リシャール=アムランのリサイタルです。
プログラムは前回のオペラシティと全く同じなので、
こうなると、もう追っかけだなあ私(笑)

前回のオペラシティでは2階右で、演奏の様子はさっぱり見えないという、ひたすら顔を見ながら、音楽に集中する感じでしたが、今日は最前列。
演奏会で最前列なんて、何年ぶりかしら。
最前列は音がいいわけではないんですけどね。
でも、今日は演奏の秘密となるペダルワークをしっかり観察するというミッションがあったので、大満足です。
演奏は、先週同様に素晴らしい。
そして、この世のものと思えないような美しい音色の秘密は、鍵盤とペダルの巧みな両プレイによるものであることを間近で目にし、すごく勉強になりました。
足踏みミシン並みにシフトペダルとダンパーペダルを操っているのには、本当にびっくりポンです。こんなにシフトペダルを細かく使っているんだ〜という感想です。青柳いづみこさんの評にペダルについて触れていたので、実はすごく気になっていたのですが、実際目にするとそのただならぬペダリングワークのテクニックにただただ驚かされました。
しかも、どう贔屓目に見てもフットワークが軽そうには見えないし...
オートマ車の運転を彼が両足でやったらすごく危険な感じがします。

このペダリング、曲の思わぬところでシフトペダルを使っているのも興味深いです。例えば弱音のトリルとか(初心者で想像つくようなところ)意外でも、ちょこちょこ踏み込んでいます。その法則は分析不可能で、本人のみぞ知る世界。

あと、今日のピアノがスタインウェイだったのは、良かったのか悪かったのか...
率直に言わせていただくと、音はオペラシティの方に間違いなく軍配が上がります。
コンサートでスタインウェイはあまりに聴き慣れているせいか、YAMAHAの温かく豊かな音色に、新鮮な喜びと感動を覚えたことも少なからず影響しているかもしれないのですが...
ホールの大きさとピアノがちょっとミスマッチ?
スタインウェイは音がキラキラ光り輝きすぎている感じで...今日は壁の反響音もちょっと気になりました。演奏を損なうものではけっしてありませんが、私はYAMAHAで弾く彼のショパンがたまらなく好きです。

というわけで、なんと生まれて初めてファンレターなるものを書きました。
ラブレターではなくファンレターです。
演奏会の感動を伝えたい...
これからもYAMAHAの演奏を聴きたい...
そんなもろもろの熱いメッセージをしたためたファンレター。

先週、演奏会仲間のTさんと休憩時間の立ち話で、(カナダ出身の彼に)気持ちを伝えるなら「フランス語でしょ!」と言われ、やっぱりそうだよなあ〜と納得。昨日の日曜日、ほぼ半日フランス語と格闘して書きあげました。
実にフランス語の辞書を開いたのは、十数年来です。
そんなことを一生懸命やってる自分が、とてつもなく可愛いく思えちゃいましたよ。

オペラシティではCD完売で、サイン会に並ぶ資格すら得られず苦渋の涙をのみましたが、今日は会場着いてすぐCDを購入。会場が小さいので、競争率は低かった?でも、終演後にはCD完売状態。お嘆きのご婦人方が大勢いらっしゃいました。

笑顔がとてもチャーミング。人柄の良さがビンビン伝わってきます。
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演奏会後、先日購入したパンフレットにサインをしていただき、握手もしていただき萌えました。小さくてすごく温かい手でした。
Fin

今日のプログラム 2016年5月30日(月):フィリアホール

ショパン:ノクターン ロ長調 Op.62-1
ショパン:バラード 第3番 変イ長調 Op.47
ショパン:幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
ショパン:序奏とロンド 変ホ長調 Op.16
== 休憩 ==
ショパン:4つのマズルカ Op.33
ショパン:ピアノソナタ 第3番 ロ短調 Op.58

《アンコール》
ショパン:英雄ポロネーズ 変イ長調 Op.53
エネスク:パヴァーヌ(先週と同じ曲)
※今日は演奏前に彼が
「ショパンのピースじゃなくてごめんなさい。すごく好きな曲でエネスクのパヴァーヌです」と英語で言ったのがちゃんと分かりました。
英語を喋ってる?昨日のフランス語との格闘はいったい何だったのか...
疑問符が頭をよぎった瞬間です...まさか

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このブログ記事について

このページは、Nancyが2016年5月30日 23:32に書いたブログ記事です。

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