音楽・アートとか

これからの成長が楽しみなピアニスト @チョ・ソンジン

言わずと知れた、第17回ショパン国際ピアノコンクール(2015)の覇者チョ・ソンジン。韓国出身のピアニスト。今若手で最も注目される彼のリサイタルを聴きにサントリーホールに行きました。

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この日のプログラムは前半にベルクのピアノソナタとシューベルトのピアノソナタ第19番。そして、後半はショパンの24の前奏曲(プレリュード)の全曲演奏というもの。

すごくうまい。
安定した演奏で、観客を魅了する。
ただ、ちょっとartificialな表現が気になる。
自分らしさを盛り込もうと、不自然とも感じられるところがあったのは、若さゆえなのか…
例えば、後半の前奏曲の15番など、私が想像していた演奏とは少し違っていた。
かなり叙情的な演奏で、中盤は少し重苦しいとすら感じました。

Youtubeで聴いたショパンコンクール第3ステージでの演奏は、かなりさらりと弾いているなという印象でした。逆に、この時の4位入賞者Eric Lueの演奏の方が個人的には素敵だと思ったぐらい。

それがあったので、この日のこのような演奏はまったくもって想像外で、
驚いたというのが本音。

私のピアノの先生が、プレリュードはそもそも24曲で一つの作品という性格上、15番の「雨だれ」を単体で弾く場合とでは、演奏が必然的に違うという指導をくださいました。私には、15番も含め短調の曲がどれも個性的で重厚な演奏に聴こえ、長調とのコントラストを際だたせようとしているのか?と思ってしまったくらいです。

いずれにしても、演奏家としての生き残りをかけて、自分の路線を模索しているようにも感じた次第。
「挑戦」はいいことだと思います。

IMG_3207.JPGそうそう、アンコール演奏の最後は「英雄ポロネーズ」だったのですが、
客席から異常なほどの歓声があがったのには、驚きました。

少々派手な観客側のパフォーマンスは、在日の方の行動としか思えなのですが…
それはいいとして、さすが「ポロネーズ賞」だけあって、ラストの演奏は、締めくくりにふさわしい見事な演奏でした。

技術的にもしっかりしているし、これからの成長が楽しみなピアニストです。

 

 

この日のプログラム

ベルク:ピアノソナタ第1番 Op.1
シューベルト:ピアノソナタ第19番 D.958
== 休憩 ==
ショパン:24の前奏曲 Op.28

【アンコール曲】
ドビュッシー:月の光
ショパン:バラード第1番
ショパン:英雄ポロネーズ