今年も現代アートで幕をあけました。
森美術館は1日からオープン。
ということで、小谷元彦展「幽体の知覚」を見て参りました。
数多くの国際展に参加してきた小谷さんのこれまでの集大成ともいえる
本展覧会。非常にバランスよく構成されていたと思います。
まず初期の作品として
つぶしたラズベリーを両手に持った少女を上空から撮影したシリーズ
"ファントム・リム"(1997年)や、
オオカミの頭が両袖になった毛皮のドレス
"ヒューマンレッスン(ドレス01)"(1996年)、
髪の毛を編んで作られたドレス"ダブルエッジド・オブ・ソウト(ドレス02)"(1997年)
、"フィンガーシュバンナー"(1998年)など。
平原綾香に"ヒューマンレッスン"を着て
紅白でJupiter歌ってほしいなあ...なんて。
体験型の大型インスタレーション「インフェルノ」(2008-2010)
四方を滝の流れる映像に囲まれる空間に身を置きます。
床と天井はミラーになっていて、まるで滝壺に体が浮いているような
感覚になります。しばらく立っていると、徐々に不安定な精神状態に
なってきて、私は気分が悪くなりました。体験する際は体調にご注意。
それから、ダ・ヴィンチの発明品のような作品もありました。
海を漂うためにつくられた巨大な円盤状のスカート。
木調のドレープが美しく、18世紀の貴婦人のスカートを思わせます。
鉄のくさびのような金具で腰に固定して大海を漂うという想定の作品です。
延々と続く地平線を自由の奪われた身体で漂い続け、究極の精神状態へと
いざなうという、なんともおどろおどろしいコンセプトのものです。聞くだに怖い。
美と痛みは共存するようです。
近年の作品では"ニューボーン"シリーズ、昨年メゾンエルメスで開催された
Hollowに出品された"ホロウ"シリーズの展示が圧巻。
個人的には木彫"SP4 ザ・スペクター"(2009年)がすばらしい。
これだけダイナミックな内容の小谷ワールドを見る機会はそうないと思います。
関連記事
森美術館展示風景↓
http://www.flickr.com/photos/moriartmuseum/sets/72157625559638898/detail/
http://public-image.org/interview/2010/12/21/motohiko-odani.html
http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_25012/pid_1.html
これは六本木ヒルズ東京シティビューからの元旦の眺めです。左にぼんやりとですが東京スカイツリーが映っています。東京タワーと東京スカイツリーと1枚におさめたフォトでした。
コメントする