2014年12月アーカイブ

素敵なイタリアンのお店に行きました。友人の家のすぐ近くにオープンしたばかりという「イタリアーノ プント ワイン&幸」。
ちょっと北欧を思わせるような内装。シェフが好きだという木の素材感と奥様が買い付けていらっしゃったという白地にブルーのプリント柄のリネンがとても印象的なお店です。
テーブル全体を覆うクロスを使わず、センタークロスだけを使っていらっしゃるあたり、実にお洒落なコーディネイトですよね。料理はコースで、メインやパスタは、友人とシェアしていただきました。

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かぼちゃのポタージュ

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鳥取地鶏"ピヨ"のパロティーヌ
鶏の赤身をミンチにしたパテのようなものだそうです。バルサミコがかかっています。
洋ナシと一緒にいただいてくださいとのこと。レバーも入っているのかな?
洋ナシの爽やかな甘みと食感と、鶏とが口の中で思いがけない味に変化。楽しいお料理です。

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ホタテのソテーとひよこ豆のピュレ
写真では分かりづらいと思うのですが、ホタテの上に(炙った?)生ハムが乗っています。
ホタテと生ハムの組み合わせがとても面白いです。ことに、生ハムがいい感じのスモーク感を
醸していて、とても美味しかったお料理。

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バッバルデッレ アマトリチャーナ
見た目はわりとオーソドックスなトマトソース系のパスタに見えるこちらのお料理。
口に入れた瞬間、これは・・・一体・・・解析不明なハーブとスパイスが複雑にからみあって、あまりトマトベースらしさを感じないです。気に入りました。

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タリオリーニ ボロネーゼ
肉の旨みがやっぷり味わえるボロネーゼです。

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子羊のオーブン焼き
焼き加減もすばらしく、美味しい〜。お野菜もたっぷり。
ソースもさっぱりしていてラムちゃんの旨みを引き立てています。

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牛ほほ肉の赤ワイン煮込み カカオ風味
ラムちゃんとは対照的なお肉料理。フォークで簡単に割れそうなほど柔らかく煮込まれたほほ肉がカカオのコクのあるソースと相まって絶品。

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デザートはコースに含まれていませんでしたが、やっぱりちょっと甘いものが欲しくなってオーダー。
シチリアの伝統菓子カンノーリ。
ドライフルーツやピールを混ぜ込んだリコッタチーズをさくさくの皮でロール状に包んだもので、ドライチェリーのアクセントが可愛いです。カンノーリという名前は初めて聞きました。こんなデザートがあるんですね。

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最後にまたまた喜びが倍増。なんと、ヘレンドのアポニーシリーズのカップ&ソーサーが。
ヘレンドはハンガリーの有名な洋食器メーカー。昔から大好きで、特に「インドの華」シリーズなどのグリーンの絵柄が最も好きな洋食器なのです。やっぱり好きな器でいただくコーヒーは味も気分も違いますね。

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本日いただいたお料理は下記の通り

Inizio
かぼちゃのポタージュ
Antipasto Freddo
鳥取地鶏"ピヨ"のパロティーヌ
Antipasto Caldo
ホタテのソテーとひよこ豆のピュレ
Pasta
タリオリーニ ボロネーゼ
バッバルデッレ アマトリチャーナ
Secondo
子羊のオーブン焼き 又は
牛ほほ肉の赤ワイン煮込み カカオ風味
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イタリアーノ プント ワイン&幸
東京都練馬区桜台1-44-5
TEL 03-6914-7580

SECTION 3 パーソナルな記憶から、歴史、文化、社会のつながりを考える

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《布の追想》

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《プロジェクト・手紙をつづる》

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《砂のゲルニカ》2006年・2014年





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《プロジェクト・リビングルーム》2000年・2014年

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《ソニック・ブロッサム》2013年・2014年

お金を払って作品を手に入れても手放すアート《プロジェクト・女媧(ヌワ)》や《石の旅》。
その発想が興味深いと思いました。

さて続いて第2セクションでは、参加することが所有することになるアートが展開されています。

SECTION 2 歩く、食べる、眠るー日々の営みを再考する

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《プロジェクト・ともに眠る》2000年・2014年

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《プロジェクト・ともに食す》1997年・2014年

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《ひろがる花園》2009年・2014年

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《水仙との百日》1995年

リー・ミンウェイの作品には、「歩く」「食べる」「眠る」といった、日常の行為をあらためて考えさせるものが多くあります。

《水仙との百日》は、まさにそうしたリーの姿勢をよく示している一作で、亡くなったお祖母さんを想いながら、歩く、食べる、眠るといった行為のひとつひとつを意識して日々を過ごした記録です。

また《プロジェクト・ともに食す》《プロジェクト・ともに眠る》では、公募ののち抽選で選ばれた人たちがアーティストや美術館スタッフと閉館後の美術館で食事をしたり眠ったりします。一対一の関係性を築くこれらのプロジェクトでは、日常の行為がプライベートで特別な体験となっていきます。展示室を訪れる人々は、そこに残された滞在の痕跡や映像の記録から、彼らがどのように過ごし、どんな会話をしたかなど、想像することができます。

《ひろがる花園》では、観客は、ギャラリー内に展示されているガーベラの生花を手に取り、来た時と違う道を選んで帰る途中、見知らぬ誰かにその花を贈るというプロジェクトです。この作品は、リーが強く惹かれる「贈与(ギフト)」の思想から生まれた作品です。

============== 以下は作品紹介パネルからの文章です =================

《プロジェクト・ともに眠る》2000/2014
ベッド、ナイトスタンド
インタラクティブ・インスタレーション

アーティストや美術館のスタッフとともに、夜の美術館に泊まるというプロジェクト。この作品は、リーが夜行列車で旅をしていた時に、同室のおじいさんから強制収容所に送られた話を聞いた思い出をもとに生まれました。くじ引き用紙に名前や連絡先を書いて、箱の中に入れると、プロジェクトのホストとなるリー・ミンウェイまたは美術館のスタッフがそれを引いて、当選した方をご招待するというもので、招待を受けた人々は、いつも眠る時に使っているアイテムを、展覧会の間だけ貸し出し展示されます。夜の美術館で一体どんな話をしたのかは、記録も公開もされませんが、プロジェクトに参加した人々の個人的な持ち物がナイトスタンドの上の残されていきます。ある人の場合には本であったり、目覚まし時計だったり、アロマだったり、ぬいぐるみであったり・・・様々なプライベートなものが並べられています。

《プロジェクト・ともに食す》1997/2014
台座、畳、豆、米、ビデオ
インタラクティブ・インスタレーション
所蔵:JUT美術館準備室、台北

このステージの上では、リー・ミンウェイあるいは美術館のスタッフがホストとなり、ほとんど毎週2人だけの食事会が開催されます。この作品は、イエール大学で彫刻を学ぶため知り合いのいない土地での生活を始めたリーが、自分と一緒に食事をしながら話をしてくれる人を募集したことから始まりました。食事を介して、見知らぬ人との関係性を築こうとしたのです。ここ森美術館では、くじ引き用紙に記入して応募した方の中から抽選で選び、当選した方を普段は食べたり飲んだりすることのない展示室内での特別な食事会にご招待。その時の様子が記録映像として壁に映し出されています。(会話の音声はありません。)

《ひろがる花園》2009/2014
花崗岩、生花
インタラクティブ・インスタレーション
エイミー&レオ・シー氏蔵

どうぞお花をお持ちください、と書かれています。
ただし、つぎの2つのことを実行することが条件です。
1 ここに来た時と違う帰り道を通る。
2 その途中で出会った誰か知らない人に、お花を贈り物として渡す。
この行為は、あなたと贈り物を受け取る人の双方に変化をもたらします。
このプロジェクトによって生まれた見知らぬ人との予期せぬ出会いは、森美術館を出発点として街中に花園をひろげていこうという取り組みです。

19世紀末から20世紀にかけて活躍した文化人類学者のマルセル・モースは、競争や利益を優先する市場経済とは異なる、古代文明や世界各地の先住民の文化における贈与や交換の儀礼に着目し、後世に大きな影響を与えました。
さらに、現代アメリカの批評家ルイス・ハイドは、アーティストは天から与えられた才能(ギフト)を持ち、人々の心を動かす体験を贈与していると語っています。 贈与(ギフト)の思想にインスパイアされた本作は、リーから贈られた花のギフトを、観客それぞれが未知の誰かに再び贈与することで、美しいギフトの連鎖が街中にひろがることを意図しています。

《水仙との百日》1995
銀色素漂白方式印画

母方のお祖母さんを亡くしたリー・ミンウェイは、供養の儀式、あるいは喪失を受け入れるためのプロセスとして、彼女との思い出の花である水仙の球根を植え、100日にわたってつねに日常生活をともにしました。
写真に印刷された文字は、その行動の一部を簡潔に記録したものです。
発芽し、成長し、花を咲かせ、そして枯れてゆく水仙を身近に感じながら日々の生活を送ることで、大切な人や自分自身を含めた生のライフサイクルについて、思いをめぐらせていたのでしょう。79日目に水仙は枯れてしまいましたが、アーティストはその後も枯れてしまった水仙が入ったままの鉢植えを持ち歩き、100日間を全うしました。リーにとってお祖母さんは、深い敬慕の対象であると同時にインスピレーションの源でもありました。彼女に向けられた想いは、いくつかの作品につなぐ鍵になっています。

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行きたいと思い、何ヶ月も前に前売りを買っておいたものの・・・
気づいてみると12月も終わりかけて、会期も残りわずかと知って大慌て! ついでに、前から使おう使おうと思っていたヒルズ券1,000円分も、よく見ると、有効期限が12月25日までになっていて・・・ あわてて23日の天皇誕生日に家を飛び出し森美術館に出かけました。

祭日のせいか、はたまたクリスマス前だからなのか、六本木ヒルズの周辺は人で賑わっています。

美術館のチケット売り場がごった返していたのは、どうやら森アーツセンターギャラリーで開催されている「ティム・バートンの世界」がお目当てのよう。あちらは入場まで何十分待ちといった案内があるけれど、こちらはずっと落ち着いた雰囲気で鑑賞できるので嬉しいです。

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リー・ミンウェイ(李明維)は、台湾出身で、ニューヨーク在住のアーティストとのこと。その名を今回の企画展で知りました。参加型のアートプロジェクトを多数手がけることで有名なアーティストだそうです。

SECTION 1 関係性、つながり、あいだについて考える
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《プロジェクト・女媧(ヌワ)》

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《プロジェクト・繕う》

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《石の旅》2012年

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《名匠の目》2014年 鑑賞用アルバム

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《プロジェクト・女媧(ヌワ)》
このプロジェクトは、中国や台湾に伝わる民話がもとになっています。空に開いた大きな穴を女神が自らの身を犠牲にしてふさぎ、女神の子どもである私たちを守ってくれた、という話です。このプロジェクトでは凧の作品を所有する人が凧を揚げて糸を切り、ヌワが空の穴をふさぐというイメージです。凧は飛んでいってなくなってしまう。でもヌワが空の穴をふさぐことで人々を助けることになり、豊かな感情と満足感で心が充たされることになるでしょう。これは作品を物理的に所有することと精神的に所有することとのジレンマに関するアートなのです。今回はそのプロジェクトに使った凧が展示されていました。

《プロジェクト・繕う》
入ってすぐの部屋の壁には、たくさんの糸巻が飾られています。よくみると、テーブルの上に着古した洋服やハンカチ、バック、ポーチ、ぬいぐるみなど、いろいろな布製品が無造作に載せられ、壁の糸巻からでた糸とそれらが繋がっています。フライヤーのイメージにも使われているこのプロジェクトは、参加者が自分の布製品を提供しアーティストまたはホストが壁の糸と結びつけるという作業をしながら会話し"つながる"というものです。私もその場で持っていたタオルハンカチで参加いたしましました。
ホストの方とアートの話やいろいろなお話からローカルな話題へ発展。なんと意外にご近所だったりっと・・・楽しい会話で"つながり"ました。

《往くと留まるのあいだ》撮影禁止のため写真なし。
砂とランプとサウンドによるインスタレーション。

《石の旅》
2つ同じ形をしたオブジェがそれぞれ11組、木の台座に並べられています。片方は作家がニュージーランドで拾ってきた美しい形をした石で、もう片方はそれをブロンズで作ったもの。この作品を購入した人はある時点で、2つのうちのどちらかを捨てなければなりません。本物の石は7千万年の歴史がある自然の産物、作家が台湾で作らせた複製は人工物です。これは所有とは何か?価値とは何か?を問いかける作品。自然の石と人工の石、どちらに価値を認めるのかという問題です。またどちらかを捨てることによって、決して安くはない対価で購入した作品を破壊することになります。でもそのことから、新しい"石の旅"が始まりるというもの。破壊が創造のきっかけになるのです。この作品の所有者は、まだ誰一人として捨てずに所有しているのも面白いです。

《名匠の目》11人の作家による創作模写
コピーや模倣の概念にも深い関心を寄せる作者が、台湾のアーティストやアジア以外の地域で活動するアーティストなどに、中国清代初期の作家石濤の作品をもとにそれぞれのアーティストのスタイルで模写作品の制作を依頼。依頼をうけた作家たちは、順番に石濤の作品画像に自分の描いた模写を添え、次のアーティストへとわたっていきます。石濤によるオリジナルと、他のアーティストによって制作された模写の両方を参照しながら、次のアーティストが新たな模写を描いていきます。このような師の作品を真似ることで自分の表現を高めていく東洋的アプローチの台湾の作り手たちと、オリジナルの意図を継承しつつ自己表現へと転換していく近代西洋的な考え方に根ざしたアジア圏以外の作り手たちという2つの流れの中に、さまざまな試みが生まれています。「継承する」ことの意味を問いかけているようです。

体験参加型のアート「リー・ミンウェイとその関係展」。まだまだプロエジェクトは続きます。
SECTION 2は追ってアップしていきますね。

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リー・ミンウェイとその関係展:
参加するアート―見る、話す、贈る、書く、食べる、そして世界とつながる
会期:2014年9月20日(土)-2015年1月4日(日) 10:00-22:00(火曜日のみ17:00まで)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
入場料:一般1,500円、学生(高校・大学生)1,000円、子供(4歳-中学生)500円

ミシュラン★恵比寿の蕎麦会席「翁」

22日の夜、親しい方と恵比寿にある蕎麦会席のお店「翁」で忘年会。 私は蕎麦の系統はほとんどよく知らないのですが、永坂更科の宗家の方がひらいたお店だそうで、ミシュランの1つ星も獲得しているのだとか。夜のコース(15,000円〜)のみの営業なので、ちょっと敷居の高いお店ですが、お料理はどれも素晴らしかったです。

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白菜茎酢醤油漬け

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こんなキャビアは初めて体験。濃厚な味わいとイクラのような食感で、贅沢な酒の肴。

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五点盛り:(中央)白烏賊、(右上)鱈の白子(雲子と言うそうです)
(右手前)牡蠣、(左手前)鮪赤身の炙り、(左上)鯵の炙り 以上すべてかえしで味付けされています。

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ふぐのお刺身

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トロとねぎの串焼き

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芋茎(ずいき)の煮浸し
なすのようにも感じるとろけるようなやわらかな食感があり、教えてもらわなければとても芋茎とは思えない一品。実に美味しかったです。

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鯛と蕎麦の実の椀物

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〆の蕎麦は更科。白い蕎麦が朱塗りの器に映え、とても色彩的に美しいです。
そばつゆは甘めながら深い味わいがあり、蕎麦につけていただくと絶品です。
計算された美味しさ。つゆは蕎麦湯で1滴も残さずいただきました。
やはりこちらのお店でも、蕎麦の前に新しい箸にかえてくださいました。

蕎麦にいたるまでの物語(プロセス)は、非常によく考えられているのだと思います。

店の内装や雰囲気はそんな高級感が漂う威丈高な感じはないのですが、お料理は本当に贅沢なものばかり。帰り際に入ったお手洗いで、な、な、なんとHERMÈSのハンドソープが置いてあるではありませんか!?

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ありがたく使わせていただきました。
洗い流した後もうっとりするようなフレグランスが残る、魅力的なソープでした。


翌日、銀座のショップに行ってこの商品のことをお尋ねしたら、今年一度入荷したところあっという間に完売してしまった人気商品だそうで、今後入荷の予定はないとのこと。HERMÈSのショップの方に「滅多にない商品をどちらで試されたのですか?」と逆に聞かれるほどでした。 そんな貴重なハンドソープを、惜しげもなく店のパウダールームに置いているところに、このお店のおもてなしの心意気を感じた次第。
今写真を見て気づいたのですが、敷物もエルメスだったかも?です。

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HERMES "LEATHER FOREVER"
12月2日〜23日まで上野にある東京国立博物館 表慶館で開催されている
特別エキシビション エルメス「レザー・フォエバー」。

エルメスの最高級皮革製品の歴史と技術を、歴史ある建物を活かして素晴らしい展示で見せているという話を聞いて、小雨の降る土曜日の午後行ってまいりました。
入場料は無料。携帯やスマホ、タブレットなどでページを見せるとチケットと引き換えてくれます。

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こんなお天気にもかかわらず玄関まえに列ができていて、なんと30分待ちとのこと。でも意外にどんどん流れるので、実際は十数分待ちで入場できました。

ROOM No.1

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玄関を入るとすぐの部屋(上は2階から撮影したところ)。
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さまざまな色や素材の革が壁から吊り下げられたり、置かれており、観客は自由に手に取ることができます。素材にこだわるエルメスらしい、上質感漂うものばかり!

ROOM NO.2

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お隣の部屋へ移動すると、それら皮革素材を実際の製品に加工する工程を紹介。
(上)裁断するための型紙を映し出しています。
(下)実際にフランスからやってきた職人さんがデモンストレーションをしていました。すごい人だかりで、私はまったく見れませんでしたが、、、
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さらに奥の部屋に進むと、暗い空間に突然白いサイが出現!
ROOM No.3 時を重ねた風格
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白のオーストリッチのサイ"ズーズ―"。パリ、フォーブル・サントノーレのブティックのウィンドウのために製作されたもの。

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サイ"ズーズ―"の向かい側には、時を重ねた風格あるエルメスの品々が展示。
1786年、海上で忽然と姿を消したメッタ・カタリナ号。200年以上経た1970年代になってこの難破船が海底で発見され、そこに眠っていた上質なロシアンレザーが完璧な状態で発掘されました。その一部をエルメスが買い付けて作ったというメッタ・カタリナ号の《サック・ア・デベッシュ》。歴史とロマンを感じる品々を丁寧に展示しています。

(上)9. 旅行カバン《サック・マレット》1920年頃
(中)5. バッグ《ケリー》ルトゥルネ
(下)4. 紳士用ドライビング・グローブ 2000年頃
3. 革張りのステアリングホールシトロエン《C15ファミリアル》に装着 1953年
2. (後ろの写真)エルメス製レザートランクを装備したブガッティ《ロワイヤル》の広告 1929年

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階段を昇って2階会場へ移動。
会場の表慶館は、皇太子だった大正天皇のご成婚を祝して、片山東熊の設計で作られたもので、とにかく素晴らしい洋館。階段の手すりや、吹き抜け天井など
意匠を凝らした建築で、見所もいっぱいです。

ROOM No.4 控えめなシンプリシティ
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5. バッグ《リンディ》2006年
デザイナー、フレデリック・ヴィダルによるデザイン。

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ROOM No.5 夢をかたちに
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展示用鞍《オダス》

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(上段)バッグ《イースト》1994年
(下段)野球道具
 

ROOM No.6 「時」を蔵する

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QUESTION OF SIZE

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18足の靴が収納されたバック

ROOM No.7 ベルトの王道

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回廊部分の展示も非常に美しい!

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吹き抜けの回廊の展示。
写真のエレクトリックギターは、1999年 ゾエ・ポーウェルズのデザインによるシルクスカーフ《黎明》をモチーフに製作されたもので、日本のロックグループ、アルフィーが結成25周年を記念して、当時のエルメス社長ジャン=ルイ・デュマに贈ったものだとか。


ROOM No.8 馬ー最初のお客様

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馬具やブーツなど乗馬製品のエリア。
最後には、乗馬体験(もちろん機械です)を!

ROOM No.9 ケリーとバーキンのバリエーション

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ジャン=ポール・ゴルチエによるレザーコルセット

ROOM No.10 留め具、それともチャームポイント?

バックの留め金を素敵に演出。
プロジェクションマッピングをつかって見せるという、凝った展示です。

近日中に動画アップ予定!

ROOM No.11 ノマドの精神

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モーターバイクや自転車、スーツケース etc
旅の製品たち。

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ヴィーナスが持っているのはあのケリーバック


ROOM No.12 スターバッグ
日本の盆栽とエルメスの技術が融合
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盆栽にインスピレーションを得た展示。
ミニチュアの《ケリー》《バーキン》《コンスタンス》《ボリード》《ルリ》《ファーミング》《ツールボックス》《ファコ》の8つのバックから根が生えています。金銀細工職人の技を凝縮した見事な作品。
四方の壁に投影されるダイナミックな映像とコラボレーションして、大スペクタクルな空間になっています。

とにかく、歴史ある建物とエルメスという歴史あるブランドとが融合した見事な展示に大興奮しました。流石Hermès!センスの良さでは他のブランドの比ではないです。群を抜いています。実に勉強になりました。

一生に一度はエルメスのバックを持ってみたい・・・
こんなツイートを誰か叶えてくれないかなあ〜

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特別エキシビション
エルメス「レザー・フォエバー」
会場:東京国立博物館 表慶館
会期:2014年12月2日〜23日
会場構成:アレクサンドラ・ブラット

何年か前にも放映されたことのあるマーカス・デュ・ソートイ教授の「オックスフォード白熱教室」。先週の金曜日、ピアノ練習から帰って何気なくテレビをつけたところ、偶然この再放送番組に出くわして嬉しくなりました。

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自然や音楽など身近な切り口から、数学の本質を解き明かしていく、大変に面白いデュ・ソートイ教授の授業。私は前回の放映で素数にとりつかれた一人です。もし英語圏に生まれていたなら、先生の授業をオックスフォードまで聞きに行きたいです。

学生も巻き込んで行う体験授業。笑いどころも満載です。この日の授業は「シンメトリーのモンスターを追え」。
シンメトリーとは何か?19万6883次元という途方もない空間に存在する物体の正体とは!アルハンブラ宮殿の床や壁に描かれる数々のパターンはすべてシンメトリーだった。我が日本の日光東照宮を訪れて先生が発見した東照宮の柱の文様は、完全なシンメトリーではなかった。それはなぜなのか?そこに日本独特の思想があることにも触れています。
勉強嫌いな子供には、一度見せるべきだと思います。金曜夜11時からEテレで放映中。

次回19日金曜日は、「第3回 隠れた数学者たち」です。

以下NHKのホームページからの紹介文。

美しい音楽や絵画、建築や文学。芸術の背後には、実は、数学が潜んでいるのだ。様々な数学を利用している。ランダムに出現する特性を持った素数。自然界の美と調和をつかさどるフィボナッチ数列。果ては、20世紀に発見された新しい図形「フラクタル」まで。数学と芸術の驚きの関係を、デュ・ソートイ教授が古今の芸術家たちの面白エピソード満載で解き明かしていく。

詳しくはNHKホームページから http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/oxford/

11月の終わりから先週まで、とにかくせわしなくて、ずいぶん久しぶりの更新になりました。
ざっと振り返ると、Sachiさんのライブ以降イベントが盛りだくさんでした。
11月29日は小山実稚恵さんのオーチャードでの演奏会があり、30日は恩師の田村先生と久しぶりにお会いして、来年4月の演奏会のお打ち合わせとレッスン。
12月3日は今秋デザインを手がけた東潤子ちゃんのCDがリリースされ、その記念のライブ。←宇多田ヒカルを思わせるエネルギッシュな歌声で、また一人好きなアーティストさんが増えました(^o^)
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12月3日リリースされたCD「emotion」です。

それから、12月4日はおおばせいこちゃんの今年最後のライブイベントがあり、
とにかく怒涛のように過ぎた約2週間でした。
そんな合間を縫って、自分に挑戦しはじめたことがあります。
それはピアノです。
もう、人前で最期に弾いたのは知人の結婚式でかれこれ20年以上前のこと。
ここ数十年、まともに練習もしていない私に・・
(なんと!)恩師の先生より「来年4月にピアノの発表会に出てみませんか?」と
素敵なご提案をいただきました。

とても人様の前で演奏できるとも思えないのでお断わりすることも考えたのですが、
私という人間は目の前の山は登りたくなるタイプのようです。
そして、ある理由から出演させていただくことを決意しました。
それは、亡くなった母の遺言のようなものがほんの数年前に発見されまして、、、
「演奏会で身につけてください」と包みに手書きで書かれているものが、遺品のなかから出てきたのです。
箱を開けると素敵なネックレスが入っていました。
これを母が購入したとおぼしき頃、私は音楽学校に通う高校生でした。
将来大人になって演奏会でステージに立った時に、娘が恥ずかしい思いをしないように、と密かに準備してくれていたに違いありません。
「大人になってもピアノを続けてほしい」という、母の願いもこもっていたと思います。

そんな品の存在は露知らず、、、私はすっかり大人になりました(笑)。
亡母の思惑とはちがい、美術の世界に飛び込んで、好きなことをまっとうしてきました。
そのことに一分の迷いもないのですが、これを発見してからは、
正直「弱ったなあ」という感じ。
「演奏会で」という前置きがある以上、それ以外の場で身につけるのもどうかという気がするし、
ピアノは30年近く弾いていないし。
演奏会はしょっちゅう聴きにいくけれど、
自分が演奏するなんてまるで想像もできない、、、
悲しいかな一度も身につけられることのないまま運命を終えるのか!?
と時々眺めては諦めていました。
当然ですが、そんな物語があることを先生はご存知のはずはありません。
ですから、先生の「発表会で弾いてみませんか?」の一言は
まさに奇跡のような、信じられないお誘いだったわけです。
長年の心のつかえが取れる思いがしたのです。
死ぬまでにしたい10の事の一つ、いえ5つのうちの一つと言ってもいいほど重大な
私のミッションです。"ネックレスを成仏させねば!"
とはいえ、30年ぶりなので、とても昔のようには指が動きません。
ハノンを弾くと知らず知らずに腕に力が入り、腱鞘炎になりそうです。
苦労しています。
でも、とても楽しいです。
ワクワクした新鮮な気持ちで、この師走に週何日かピアノに向かっています。
4月18日(土)日比谷の松尾ホールであのSTEINWAY & SONSのフルグランドピアノD-274で演奏させていただきます。
これが最初で最期かもしれませんので、ぜひお時間があったら聴きに来てください!
先生と連弾で、あのラヴェルの名曲「マ・メール・ロア」を演奏予定です!
こんな曲です。

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