巨大トランクを持つ人が行き交う銀座

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日曜日の遅い午前、所用があって銀座8丁目に出かけました。
有楽町から新橋に向かう外堀通りは、老舗画廊などが軒を並べるところで、
日曜日の午前中は驚く程閑散としています。
面白いことにこの通りには、京都新聞、大分合同新聞、丹下健三の建築で有名な
静岡新聞など(地方)新聞社の支社が集まっているのです。
人通りが多い時間帯は上(看板)を見ながらのんびり歩く事がないので、
今まで気づきませんでした。

それはさておき、所用を済ませ、資生堂ギャラリーで開催中の回顧展
中村誠の資生堂 美人を創る」を観に行きました。

中村さんは、資生堂宣伝部に入社して、生涯を企業デザイナーとして送りました。
中村さんの手がけた資生堂のポスターは、40代以上の日本人の女性なら
必ず目にしたことのあるものばかり。なかでも、モデルの山口小夜子さんを
起用したシリーズは一斉を風靡したといってもいいほど、話題になりました。
そんなグラフィックデザイナー中村さんが昨年永眠され、その回顧展が
6月30日までということで、すべりこみセーフで見ることができました。
非常に冒険心に富んだ方だったことがうかがえます。
いろいろ参考になるエッセンスがつまった展覧会でした。

そのあと、4丁目に向かって中央通りを歩きました。
驚いた事が2つありました。
DSC06595.jpg
ついこの間まで松坂屋があった場所は、現在次の商業施設建設に向けて
更地にされていたのですが、そこが、びっくりするほど、広い敷地だったことです。
空がとっても広く見えました。

そして、中国人の観光客が実に元気なこと。
大きなトランクを1つや2つ平気でごろごろ転がしながら、
日本経済の救世主のようにブランドショップに出入りして
買物をしています。

とにかく、そのトランクの大きさにビックリします。
死体でも運べそうな大きさのトランクなのです。

実に大勢の家族や旅行グループが、賑やかに目抜き通りを闊歩しています。
ユニクロ銀座店前では、今まさに買物を終えた若い男女が、路上で
巨大トランクに購入品を詰め込んでいる様子が目に飛び込んできました。

銀座もこういう街になっているのか〜
なんかちょっと複雑な思いを抱きつつ、そういう旅行者達とすれ違いながら
ふと気づいたのが、どの人も持っているトランクが同じデザインなこと。
紫、赤、紺、白、色のバリエーションは色々あるけれど、とにかく同じ大きさの
同じブランド品のものと分りました。
中国で流行のトランクメーカーのものかなにかなのかしら?

そんなことを思って歩いていると...
DSC06596.jpg
なんと5,400円で、その巨大トランクが売られていました。
少し人が捌けた瞬間に撮影したのですが、ちょっと前まで
いった何が売られているのか分らない程の人だかり。
「飛ぶように売れる」とはこのことかというぐらい次々買っていくお客さんの列。
4丁目の交差点からまさに数十メートルの場所での出来事でした。

ここで格安の巨大トランクを購入して、さあこれから銀座の買物に備える旅行者たち。
そのエネルギーとバイタリティは、今の日本人にはどう逆立ちしても真似出来ません。
やはり、日本の観光産業を牽引するのは、中国人観光客なのでしょうか。

それにしても、このかばんやさん、着眼点が見事です。
銀座の活性化は、この巨大トランクを売り出すことで、猶一層拍車がかかっているのでは?
と感じたのは私だけでしょうか。

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このページは、Nancyが2014年6月30日 17:15に書いたブログ記事です。

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