東長崎に気になるフレンチがある!との友人の言葉に誘われて、
ピアノのレッスンを終えた土曜の夕刻、出かけました。
西武池袋線で池袋から各駅停車で2つ目が「東長崎駅」。
駅を降りると、「長崎銀座商店街」があり、その商店街をしばらく歩きます。
なんとも「3丁目の夕日」の世界にいるような街の雰囲気。
今ではめっきり姿を消したCD屋さんやおもちゃ屋さんがげんぜんと営業していて、
子供の頃を彷彿とさせます。ちょっとタイムワープしたみたい。
これから行くフレンチもどんなお店なのでしょうか?
しばらく歩いて路地を曲がったところに赤と白のテントのお店がありました。
街の洋食屋さんといったカジュアルな雰囲気のお店です。
コース料理もあるのですが、その友人によるとアラカルトの方が、興味深い内容とのこと。
2名の予約だけ入れての訪問です。
やっと美味しいものにありつける予感にワクワク。
実は、この週のランチを外しっぱなしだったのです。
月曜に寿司屋に行ったのがまず初っ端の大失敗で、「ちらし」にすればまだよかったのに「握り」を注文し、ゴムのようなイカネタに涙を呑んだ週明け。
その後も、新年度で学生が街に溢れているためか、行きつけの店が満席で入れなかったり...
いろいろお昼ご飯に恵まれない1週間でした。
必然的にメニューを選ぶ眼も真剣です。今日は絶対外さない!
美味しいものを嗅ぎ分けるセンサーを最大限発動。
「本日のおすすめ料理」というリストから、2人で相談し下記の2皿を選びました。
「ノルウェーサーモンの軽い燻製とピスタチオ 緑豆のソース」
これが大ヒット!
軽〜くスモークした、ほとんど生の厚切りサーモンの周りに、細かく砕いた
ピスタチオや緑の葉ものがついているオードブル。
柔らかくとろけるようなサーモンがとにかく絶品!
ピスタチオとの組み合わせが斬新ながらとても良いのです。
ピスタチオの歯ごたえや豆のソース、葉ものとのハーモニーが複雑にからみあい
まるで草原に佇んでいるような気分にトリップしました。
「パパイヤとフォアグラのタルトタタン」
こちらもすばらしいお料理でした。
濃厚なフォアグラとパパイヤの甘み、カリカリのパイ生地とがコラボし、
口に含んだ瞬間、幸せを感じる一品。
とても美しい盛り付けで、視覚的にもワクワクします。
こんな素敵な前菜を創作するシェフが、この3丁目の夕日「東長崎」に
いらっしゃるなんて、誰が想像できるでしょう。
2皿いただいた後、メインのお肉料理をいただきました。
オーソドックスなステーキと、本日のおすすめの中にあったオナガガモをそれぞれいただくことにしました。
「牛ひれ肉のステーキ 和風ソース レモンバター添え」
こちらは季節を問わず定番のメニュー。醤油風味の和風ソースはさっぱりしており、こちらもナイスでした。
「鹿児島出水産オナガ鴨胸肉のロースト モモ肉のコンフィ」
旨味たっぷりの鴨肉。濃厚なソースによってちょっとクセのある個性的なお肉の味がさらに美味しく引き立てられているように感じました。つけあわせのお野菜が、筍やこごみ、そら豆など季節感溢れる食材で、シェフの情熱を感じる一皿。観葉植物みたいな白とグリーンがまだらになった葉っぱ、こんなお野菜初めて見ました。
満足度の高いディナーになりました。
いちごのタルト
マスカルポーネ チーズケーキ
高級感のあるフレンチレストランというより、ビストロ風の気負わない店内の雰囲気なのに、
出てきたお料理の美しさと独創性に、私も友人も本当にびっくりしました。
私たちの周りには、ハンバーグやカレーといったメニューを単品で注文される方もいらっしゃって、街の洋食屋といった顔でも親しまれている様子。
帰りがけ、お父様と息子さん(らしき方)の2人が厨房から頭を下げてお礼を言ってくださいました。
王道料理は、お父様シェフが昔ながらの味を大切にしつつ、まだお若い息子さんが「本日のおすすめ料理」にある創作的なお料理に挑戦されていたのかもね...
同じ料理人でも、親子で料理の方向性は若干違うのかもしれません。そんな事情が、お料理から垣間見えた気がしました。
それもこのお店の面白さだと思います。これから先、どう変化していくのか見守りたいですね。
週の締めくくりに美味しいものに出会えて、本当に良かったです。
どうもご馳走様でした(^o^)/*
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